僕がどんな絵を描いているか知っている人には言うまでも無いことだが、僕が今一番行ってみたい国は「
アイルランド」だ。
今日、たまたまアイルランド情報のメールマガジンとYahoo!ニュースで、「英エコノミスト誌が世界111か国の1人当たり国内総生産(GDP)や政治の安定、治安、衛生状態、家庭生活などを基準に割り出した『暮らしやすい国』ランキングで、アイルランドが1位に選ばれた」というニュースを報じているのを見つけた。なんかちょっとうれしかった。世界第4位の1人当たりGDP、家族や共同体の温かいつながりを維持していることが評価されたと言うことだ。
アイルランドは
イギリスの隣の国だ。北極に近い小さな島国を思い浮かべているのなら、それはヴァイキングの国「
アイスランド」だ。違いますよ。大ブリテン島の西に浮かぶ島国で、北の約1/3はイギリス領で、残りがアイルランド共和国。緯度は樺太くらいの位置でかなり高いが、海流の関係で冬もそれほど寒くはなく、気候は北海道に近いという。主食はジャガイモ。そういう意味でも北海道だ。軽井沢のような気候だと形容する人もいるという。
ワールドカップ日
韓共催の頃、僕もにわかサッカーファンとなってアイルランドを応援していた。色男揃いの
スペインや
イタリアと比べると、ルックスはてんでさえない連中ばかりだったけど、点差が埋まらず「もうだめそうだな」と思ってみていると、最後まであきらめず、後半ロスタイムぎりぎりで同点ゴールを決めて、最後の最後に逆転というドラマチックな展開が何度あったことか。ゴールを決めたロビー・キーン選手の弓矢を射るようなポーズを今でも鮮明に覚えている。
結局「スター軍団」スペインに破れたものの、誇らしげに緑色の旗やシャツを高く掲げて選手を讚えるサポーターさんたちの姿に思わず目頭が熱くなった。スポーツ番組の解説者が、暴動さえ引き起こすことで当時警戒されていたイギリスのフーリガンと対比して、「サポーターのワールドカップがあったらアイルランドが優勝だ」といっていた。
アイルランドは19世紀にジャガイモの立ち枯れ病による大飢饉の悲劇を経験し、100万人が餓死、100万人が故郷を捨てアメリカなどへ移住したといわれる。
映画『タイタニック』でレオナルド・ディカプリオが演じた青年も、アメリカを目指した典型的なアイルランド系移民がモデルだ。『リバー・ダンス』の中の「アメリカン・ウエイク」のシーンで村人が大勢で踊るフォーク・ダンスは、ただのお祭ではない。新大陸アメリカへ渡り二度と再び会うことなく生き別れになるであろう仲間を、明るく盛大に送り出すためものなのだ。だから「アメリカのお通夜」と呼ばれたのだという。
アイルランドは20世紀後半までは移民大国で、ユダヤ人や中国の華僑とはちょっと趣は違うけれど、アイルランド系の人々もまた世界中に散らばって活躍している。そのため政治的・経済的には大きな影響力があり「見えない大国」という人もいる。歴代のアメリカ大統領も半分ぐらいはアイリッシュの血が流れている人であるとか。
イギリスとの政治的・宗教的にこんがらがった関係から北アイルランド(*ベルファストを中心地とする「北アイルランド」はイギリス領。アイルランド共和国ではなく英国です。混同してる人が多いので念のため)でのIRAのテロ活動など、あまりいいイメージはない人もいるかもしれない。
それ以外は一般には印象の薄い国だろう。阪神淡路の大震災の時、世界で最初に我が国に復興援助を申し出たのは、この小さなカトリックの国であることはあまり知られていない。マッカーサー時代を除いて外国に国際援助をすることはあっても、外国から支援を受けることはなかった我が国の外務省は、この温かい申し出を断ってしまったそうだが。
EU統合の機会を上手くとらえ、首都ダブリンを特別な経済地域として外国企業を誘致して経済発展を遂げているという話は何か別のところで聞いていた。今景気は以前に比べてかなり好調なようで、「地球の歩き方」のような旅行ガイドにも「景気が良くなってきた分、ホテル代や食費など物価が高騰している」と書かれるほどになっている。今回の調査はそんなアイルランドの変化を裏付けている。
行って見たいところは多いけれど...アイルランド、いつか必ず訪れてみたいと思っている。
ちなみに、今回のランキングの結果を拾っておこう。
2位は
スイス、3位は
ノルウェー。ベスト10カ国のうち、6位の
オーストラリア以外は欧州の中小国だったそうだ。日本は17位で、
USAが13位、
フランス25位、
ドイツ26位、イギリス29位など、主要国は中ランクにとどまった。
中国60位、
ロシア104位。111カ国中「最悪」の111位は、ムガベ独裁政権下の
ジンバブエ。そんなひどいとこなんだろうかと思って外務省の「海外安全情報」とか見てみると、洒落にならない状態らしい。なお
北朝鮮は今回のリストに入っていない。「最悪」以下というより「論外」ということか。
タダで連れていかれても僕は住みたくないね。いえ、何でもないです。